ペット服を作るには4本ロックミシンが必要な理由-1

一般的に、家庭用ロックミシンには1本針3本糸ロックミシンと、2本針4本糸ロックミシンが有ります。
一部に1本針2本糸や、8本糸のカバーステッチも兼ねたミシンも有りますが、1本針3本糸と2本針4本糸のいずれかが一般的です。

使い分けは簡単です。
伸びの少ない生地=シャツを作る際のシーチングやブロード等しか使わないなら1本針3本糸、Tシャツやフリース等の伸びの有る生地なら2本針4本糸を使います。
Tシャツがメインと成るだろうペット服には、当然ながら選択は2本針4本糸ロックミシンと成ります。

ニットをロックする場合、まず第一の問題と成るのが差動送りの有無です。

差動送りとはこの部分。
このロックミシンでは、伸び方向に0.6、縮み方向に2まで調整出来ます。

このような生地のサンプルを用意してみました。

生地はTシャツに使うスムースニット。
比較的伸びの有る生地で、ペット服には非常に多く使われる生地です。

(1)差動送り無し

(2)差動送り(1.3)

1本針3本糸ロック。
糸は共に、針糸がスパン#60、ルーパー糸がスパン#90。

違いは一目瞭然ですね。
伸びの少ない生地なら何の問題も無いのですが、伸びの有る生地を差動送り無しでロックすると、このように生地が伸ばされて波打ったり反り返ったりしてしまうのです。

従って、ニットやフリース等の伸びの有る生地は、このような差動送りの付いたロックミシンを使うのが絶対と成ります。

ただ、実際には1本針3本糸ロックミシンは、ニットには余り使わないのが実際です。
その2へ続く。

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