布帛(ふはく)と呼ばれる伸びの少ないシーチングやブロードやオックス等の布地でのシャツやジャケットの場合と、ニットやフリース等の伸びの大きな生地とでは、縫製のプロセスが若干異なる部分が有ります。
それは、伸びの有る生地の伸びる方向への縫製は、ロックミシンやチェーンステッチ、偏平縫い等の伸びに対応した縫い方をすると言う事です。
一般的に、伸びる箇所、或いは伸びて欲しい箇所へは、所謂普通の直線縫いミシンは使いません。
シーチング等で作るシャツなら普通に縫った後で縫い代の始末としてロックをしますが、ニットの伸びる方向への縫製を行う場合、普通のミシンで普通に直線縫いを行うと伸びに耐え切れずに糸が切れてしまいます。
その為、レジロンと言う伸びやすい糸を使ったり、或いは下糸にさらに伸びるウーリーを使う場合も有りますが、それでも不安が残ります。
従って、Tシャツの首回りにリブを着ける場合等の伸びる方向へ縫う場合は、偏平縫いミシンなどと共に、2本針4本糸ロックミシンで縫い合わせる事も一般的な手法の一つと成ります。
こちらがスムースニットを二枚合わせてロックミシンで縫った結果です。
上が1本針3本糸(差動有り)
下が2本針4本糸(差動有り)
見た目からして全然違います。
こちらが1本針3本糸。
端は綺麗に処理されていますが、これだけでは縫製の強度は有りません。
こちらが2本針4本糸。
矢印で示した部分の縫い目の有無が違います。
これは地縫いと呼ばれる部分で、この糸で2枚の生地を縫い合わせています。
これにより2本針4本糸なら縫製の強度は保たれます。
なお、この縫い目にも伸縮性は有るので、伸びる箇所を縫っても後々糸が切れる事は有りません。
1回使い捨てなら1本針3本糸でも一応は大丈夫でしょうが、直ぐに縫い目が緩んでくるので止めた方が良いでしょう。
生地を引っ張って裏から見ると縫い目が少し見えますが、通常は布地とロック糸は同じ色を使うのでそれ程目立つ事は無いでしょう。
2本針でも、片方の針を外すと1本針3本糸ロックミシンとして使えます。
これ一台で布帛の端始末からニットの縫製まで出来るので、一台買うなら2本針4本糸ロックミシンを買うのをお勧めします。
1. 作動送りが標準装備されている
2. ニットの伸びる箇所の縫い合わせが出来る
3. 針と糸を外してレバーで設定を変えたら1本針3本糸ロックミシンとしても使える
以上の3点の理由で、ニットを多用するペット服には、2本針4本糸ロックミシンが断然お勧めなのです。
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