ペット服の衿の着け方
基本的に、サイズが違うだけで人の服も犬の服も大差は無いのですが、時にペット服独特の縫い方をする場合が有ります。
要するに、ローコストで仕上げる方法ですね。
人用のシャツではちょっと問題の有るような縫い方でも、ペット用のシャツなら許容される場合も有るので、その辺りはコストをご相談と成ります。
それは自分で縫う場合も同じで、手間を掛けるだけが全てでは無いので、縫い方に関しては作業する人が自由に選べば結構だろうと思います。
襟の着け方 バージョン1
一般的な襟の着け方です。
襟自体は↑のように作ります。
(1)のラインで中表で縫い合わせます。
この時、下側(シャツに縫い合わせる部分)は数センチ縫わずに開けておきます。
(2)のラインでアイロンを使って折り畳みます。
このラインが襟を着ける位置、折った量が縫い代と成ります。
今回は輪で取ってるので襟の上側は縫っていません。
赤いステッチが縫い合わせた部分ですが、これ以上縫うとシャツに襟を縫い着けるのが難しく成るので、この辺りで縫い留めておくのが良いでしょう。
(3)角がゴワゴワしなようにハサミでカットして、ひっくり返してアイロンで形を整えたら襟は完成です。
襟の縫いつける部分を開いて、ピンで留めます。
シャツの裏側から縫います。
ストライプの襟と赤いシャツの生地に縫い着けました。
先に着けた折り目の上をズレないように縫います。
縫えたらアイロンで綺麗に形を整えておきます。
ここの形が乱れていると、次に縫う時に縫い目が落ちたり歪んだりする原因と成るので、縫い付けた箇所でキッチリとアイロン当てておくのが綺麗に仕上がるポイントです。
上の工程でアイロンを当てる前、シャツの表側はこのように成っています。
白いステッチが、先ほど裏から襟を縫いつけた部分です。
続いて、シャツの表側を仕上げます。
先ほどのステッチにギリギリ掛かる位置に襟を合わせてピンで留めます。
今回は1.5mmの幅で縫い着けるので、1mm掛かる箇所に留めれば綺麗に仕上がるでしょう。
1mmより多ければ裏側のステッチが落ちます。
逆に1mmより少なければ、この白い糸がシャツの表側から見える事が有ります。
実際に縫う場合は、目立たない色の糸を使うので大した影響は無いですが、綺麗に仕上げたいならこの位置合わせは重要に成ります。
ピンでは無く、このような蜘蛛の巣接着テープで留めるとさらに綺麗に仕上がります。
これはアイロンの熱で接着する仮留めテープです。
接着後もベタベタしないので、接着した部分の上から問題無くミシンが掛けられます。
一般的な両面テープは何時までもベタベタする為、その上からはほぼミシンが掛けられないので、縫い目に掛かる場合は使わない方が良いでしょう。
上が表側、下が裏側の仕上がりです。
先の工程で、襟の合わせる位置さえ間違えなければ、裏表共にほぼ同じような位置にステッチが入る筈です。
ステッチが襟から外れたり(落ちたり)、或いは襟に大きくズレたら格好悪いので、概ね同じような位置に端ミシンが掛けれるように頑張りましょう。
これが台襟の着かないシャツの一般的な襟の着け方です。
ただし、これが全てでは無いので、次は簡易バージョンをご紹介します。